「これは本当に体にいい。でも、ちょっと値段が張る…。
“勧めたい”気持ちと、“押しつけにならないかな”という迷いの間で、足が止まることがある。」
「昔、富山のある薬屋さんが、こんな話をしてくれた。
『お客さんに薬を渡すとき、私は“これをどう思うか”じゃなく、“これで笑顔になれるか”を基準にしとる』って。
で、その薬屋さんには、印象的なお客さんがいたんです。」
「そのおばあちゃん、最初は『そんな高いもんいらんよ』って笑って断ったそうです。
でも薬屋さんは、おばあちゃんの手をそっと見て言ったんです。
『その痛み、毎日我慢してるでしょ?これを飲めば、“痛くない日”が取り戻せるかもしれない。
それは、お金に変えられん大事なことやと私は思う』って。」
「するとおばあちゃんは、しばらく黙ってたけど…やがてぽつりと、
『ほんとにそうね。痛みがないって、ありがたいことやわ』って言って、薬を受け取ってくれたそうです。」
「“高いかも”っていう判断は、自分が決めることじゃない。
“価値があるかどうか”を決めるのは、お客さん。
私の役目は、“目の前の人にとって本当に必要かどうか”を見て、
心を込めて伝えることなんだなって思った。」
「価格じゃなくて、“その人の笑顔”を思い出そう。」
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